サロンを初めて2ヶ月が経過しています。
身体に触れる事に関しては経験があるので、煮詰まる事はないのですが、
その人の呼吸に
その人の筋の張りに
その人が安心して身を任せられる上にかけるタオルワークに
アンテナを張り続ける集中。
施術中はゾーンに入ったようで何も疲れはないのですが、終わったとたん、すごく頭が疲れます。
その夜は眠るのがとても気持ちいい・・・
さて、今回は「頭が疲れる事」の話です。
普段、健康であると、疲れというのはどういうものか、なんとなくで感じているので、疲れる原因を自分の行った行動だったり、精神的なストレスだったり、そういう部分に見出していると思います。
私が回復期病棟でリハビリ担当になっていたころは、脳血管の疾患、つまり脳梗塞や脳出血などで身体が思うように動かせなくなった患者さんの担当になる事が多かったのですが、動作能力が回復していく中で、多くの担当した患者さんが、自宅復帰を前にぶつかる問題が
コンビニやスーパーに買いに行く問題 でした。
病院に入院していると素っ気ない部屋の中でシンプルな生活を送りながら回復を目指すのですが、
それが突然コンビニに買い物にいく、スーパーに買いに行く、商店街にでかけるという事になると
すっごーーーく疲れるんです。
普段、人は視覚にて様々な情報を得ています。
一見自分は見る情報を視点に集中することでそれだけの情報を得ているような気がしています。
でも実際は色や形、奥行きなど様々な情報を受け取って、脳内にそれらを選別して意識している物だけ意識して情報を得ています。
また、視覚は前頭葉野で受け取ります。
前頭葉は意思や計画性、判断、創造、記憶、抑制、集中など、人間の行動のキーになる働きを司っています。
つまり視覚情報が多い空間はそれだけ情報の処理に追われるので行動の処理に手が回らなくなり、
要は頭が煮詰まったようなオーバーヒート状態になるんです。
脳血管の患者さんは処理能力の障害が残っている事が多く、コンビニやスーパーの陳列、人混みの中に入ると一気に疲れるのです。
じゃ、これをサロンで考えるなら
疲れている人は余計な視覚情報を与えるとより疲れてしまうという事。
サロンでやたら造形が複雑な飾り物や、タイやインド風の模様が入ったもの
様々な色に囲まれた部屋に案内するお店がありますが、
おしゃれや雰囲気に囚われて、疲れる部屋を提供していませんか?という事で。
私の場合は服装、シーツ、などできるだけ、色を近いものを選び、柄物を避けて、余計なものの数も減らし、視覚的にたくさんの情報を与えないような配慮を考えます。
まだ店舗を持つ身ではないので、もし借りたサロンを使うならできるだけその部分を控除して。
疲れる事はいろんな理由が複合的に混ざり合っている。
疲れた事にアプローチするなら、まず疲れない店を。
当たり前のようで、意外と出来ていない店もあったりして。

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