理学療法士としてリハビリをしながら、
街中の整体や、治療院や、体の健康についての情報を見ているとき、いつも感じている事がありました。
骨盤がゆがんているとか、姿勢が悪いとか、そういう事を語る時に
骨や関節はニュートラル(真ん中の位置)にすることをよしとしているのに
筋肉は右利き、左利きと左右差があって
生活も右利き文化に偏っている事です。
骨だけニュートラルなのにその周りの生活は左右差にあふれている。
それってアンバランスじゃないですか?
私が行ってきたリハビリでは、
患者と指定された方は、すでに治療レベルの骨格の歪み・変形があって、
治し切れない中で、その骨格にあったバランスのとれた筋をきたえて、
動作を再獲得することを考察します。
もちろん、負荷の大きな生活の元では、関節がすり減るとか、骨が変形するまでいけば、日常にも支障はでますし、
それはもう徒手でなおすとかでなく、治療が必要なレベルです。
でも、例えば、とある整体で骨格がゆがんでいますね、
ニュートラルに治しましょうとします。
でも、
その歪みって
生活の中でそれに伴って歪むべくして歪んだ事もあるのではないかと、
歪みを治しました。
→ 生活の左右差で、骨格の負荷に左右差がでて、それに形が対応していく
→ それを歪みとして治す
そんな繰り返しって正しいのかなと。
むしろ、そのすこし癖のついた状態をバランスよく支える筋肉のバランスや、
それぞれの腕や脚などの肉付きの重さのバランスの問題もないのか?
スポーツ選手はスポーツの種類によっては
筋の左右差ははっきりしているでしょう。
その左右差をささえる骨格はニュートラルだったら、
つねに片方に負荷は強まっていくのではないでしょうか?
私個人としてその部分はぼんやりと無視されているようでもやもやします。
治すってとても多角的な視野が必要になります。
けれど、世の中は
健康食品だったり、整体だったり、ジムだったり
その一部分を修正して、はい、治りましたねとビフォーアフターで宣伝したり、その効果だけで物を売ろうとする事の多い事。
サロンをする上で自分の与える事に対して、
多角的に物事を捉えて、その人に渡す事を大切にしたい。
それが私のスタンスです。

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